会計・経理

会計の利益と銀行残高が違うとき:支払予定表で翌月を確認する

確定した入出金と未確定予定を分けて翌月残高を確認する。具体的な記入例と確認表で作業の順序を整理します。
この記事の内容
  1. 利益とお金の動きは違う質問に答える
  2. 基準日の残高を口座ごとにそろえる
  3. 確定した入金と支払を日付順に並べる
  4. 受注見込みを確定した入金へ混ぜない
  5. 毎週、予定を実績へ置き換える
  6. 不足の見込みは日付と内訳を添えて相談する
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会計上の利益が出ていても、銀行残高が同じだけ増えるとは限りません。売上を記録した時期と入金日、費用を記録した時期と支払日が異なるためです。翌月の支払を確認したいときは、損益のレポートとは別に、入出金の日付を並べた予定表を作ります。

個人事業主や少人数法人なら、まず現在の残高、確定した入金予定、支払予定を日付順に並べるだけでも役立ちます。この記事では資金調達や投資の判断ではなく、会計ソフトや表計算を使った予定管理を扱います。

利益とお金の動きは違う質問に答える

利益のレポートは、その期間の事業の収益と費用を見るためのものです。銀行残高は、現在どれだけ預金があるかを示します。どちらも必要ですが、一方で他方を代用しないようにします。

架空例として、9月に100,000円の売上を記録し、入金が10月末なら、9月の売上に関わるお金はまだ銀行へ入っていません。逆に8月に購入したもののカード引落しが9月に来れば、9月の預金は減ります。同じ月の利益と預金増減が違うこと自体は、直ちに入力ミスを意味しません。

freeeも、損益の確認とは別に、資金の動きを確認するレポートを用意しています。未決済取引を登録している場合は、入出金予定を含める設定があります。freeeの資金繰りレポート

基準日の残高を口座ごとにそろえる

予定表の出発点は、同じ日付で確認した現金・預金です。今朝のA銀行と一週間前のB銀行を足すと、途中の口座間振替を二重に数える可能性があります。基準日時と対象口座を明示してください。

個人事業で私用口座を兼ねている場合は、生活費の引出し予定を含めて、事業に使える範囲を考えます。ただし法人の資金と代表者個人の資金は同じものではありません。個人資金を法人の支払原資に含める前に、実際の手続きや記録を確認する必要があります。

口座別の残高も残します。全体で足りていても、カード引落し口座に必要額がなければ決済できないことがあります。合計残高の見通しと、どの口座から支払うかは、二つの確認項目です。

確定した入金と支払を日付順に並べる

次は、現時点の預金残高を300,000円とした架空の予定表です。金額は税込で実際に出入りする想定額とし、会計上の利益を計算する表ではありません。

予定日内容入金出金予定残高
基準日現在残高――300,000円
10月10日カード引落し0円180,000円120,000円
10月15日外注費0円150,000円-30,000円
10月25日A社入金250,000円0円220,000円
10月末家賃等0円80,000円140,000円

月末残高は140,000円でも、15日の時点では30,000円不足する計算です。月間の合計だけでなく、日付順に残高を見る必要があることが分かります。これは架空の警告例であり、特定の支払を延期することを勧めるものではありません。

支払予定を作る際は、受取請求書のほか、カード、家賃、給与、税金などの把握済みの予定も入れます。税額が未確定なら、根拠のない金額を確定値として置かず、確認中の見積もりとして区別します。

受注見込みを確定した入金へ混ぜない

商談が進んでいる案件でも、未受注なら確定入金として扱いません。受注済みでも納品や検収の時期が変われば、入金予定が動く可能性があります。予定表には金額だけでなく、確定度と根拠を付けます。

入金の状態予定表での扱い確認する資料
請求済み契約条件に沿った予定請求書・支払条件
受注済み・未請求条件付きの予定契約・納期・検収予定
見積提出中確定分と分ける商談の状況
期日超過過去の予定を放置しない入金確認・相手の回答

freeeの想定入出金機能も、通常の取引とは別に想定を表示する仕組みです。想定決済日を過ぎると集計対象から外れる条件があるため、使う場合は期限超過の予定をどう確認するかも決めます。freeeの資金繰りシミュレーション

自分で表計算を使う場合も、見込案件を含む場合と含まない場合を分けて見ます。受注できれば足りるという計算だけで、直近の支払可能性を判断しないようにしてください。

毎週、予定を実績へ置き換える

予定表は作った時点から変化します。週に一度、実際に入った金額と支払った金額を確認し、予定との差を更新します。予定の行を残したまま実績の行を追加すると、二重に集計するため、置換か別列管理かを決めます。

たとえばA社からの入金が250,000円ではなく200,000円だった場合、残り50,000円の理由を確認します。一部入金か、別請求の金額か、手数料等の調整かを確かめ、都合よく翌月へ移すだけにしません。未確定の回答は、確認中として残します。

支払側も、振込予約と実行結果を区別します。キャンセルされた契約の予定が残る場合や、年払いの更新を忘れた場合は、元の契約台帳へ戻って修正します。受取請求書の支払台帳を、予定表の根拠として使うと整合させやすくなります。

不足の見込みは日付と内訳を添えて相談する

不足が見えたら、まず計算漏れや重複、入金予定日の誤りがないかを確認します。予定表の数字が正しければ、必要な対応を決めるため、税理士など事業の状況を理解する専門家へ早めに共有します。

相談時は、「資金が足りない」という一言より、不足する日、金額、確定した入出金、未確定の予定、対象口座を示すと状況を伝えやすくなります。支払条件の変更などを独断で前提にせず、相手との合意が必要な事項は区別してください。

まず翌月までの予定を日付順に並べ、その後必要に応じて期間を延ばします。会計データそのものの誤りが疑われる場合は、一人経理の月末チェックで残高を照合してください。利益の確認と支払予定の確認を分けると、どの数字について判断すべきかが明確になります。

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