立替払いと会社カードの経費を混ぜない:少人数チームの精算ルール
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経費精算では、何を買ったかに加えて、誰のお金で支払ったかを必ず記録します。同じ領収書でも、本人が立て替えた場合、会社カードで支払った場合、会社から渡した仮払金を使った場合では、本人へ返す金額が違います。
会社カードの明細が会計へ連携される一方、社員が同じ領収書で立替申請すると、二重の費用計上や二重精算につながる可能性があります。3〜5人でも、支払方法を申請の必須項目にし、承認と振込を分けて管理してください。
支出の内容と支払方法を別項目にする
「交通費」「消耗品費」といった用途の分類だけでは、本人へ返金する必要があるか分かりません。申請書やソフトには、支払方法、支払った人、会社からの事前受取額を区別して記録します。
| 支払方法 | お金を出した主体 | 精算時に確認すること |
|---|---|---|
| 本人の現金・私用カード | 本人 | 未精算の立替額 |
| 会社カード | 会社 | 本人へ返す対象にしない |
| 会社から受け取った仮払金 | 会社 | 使用額と残額・超過額 |
| 会社口座の振込・引落し | 会社 | 支払済みの証跡 |
これは精算先を判断する整理表で、税務上の科目を一律に決めるものではありません。取引先の費用を自社が一時的に立て替えた場合と、社員が自社の経費を立て替えた場合も区別します。
一件の支出が二つの経路に現れることを想定する
二重処理が起きやすいのは、「領収書を撮影して申請」「会社カードの明細を同期」という二経路です。写真があるから本人立替、と判断せず、申請内容とカード明細を照合します。
架空例として、社員が会社カードで3,300円の文具を購入し、領収書を提出したとします。領収書の提出自体は必要な作業でも、本人の未精算額へ3,300円を加えるのは別の判断です。会社カード利用として資料を対応付け、本人への振込対象と分けます。
freeeは従業員が立て替えた経費を未決済の支出として扱い、会社から精算したときに決済を登録する方法を案内しています。本人へ支払う記録と費用の発生を、二つの新しい費用にしないための区別です。freeeの従業員立替の記録方法
仮払金は実際に使った金額と差額を計算する
仮払金を渡す場合は、仮払日、対象者、目的、金額、精算期限を先に記録します。領収書を集めるだけでなく、会社がすでに渡した額と、実際に確認できた支出の差を計算します。
| 架空の出張費用 | 金額 | 精算上の扱い |
|---|---|---|
| 事前に会社から渡した金額 | 20,000円 | 仮払の記録 |
| 交通費 | 8,000円 | 使用内容を確認 |
| 宿泊費 | 9,000円 | 使用内容を確認 |
| 合計使用額 | 17,000円 | 資料と照合 |
| 使い残し | 3,000円 | 会社への返金を確認 |
この例では、17,000円を本人へさらに振り込むのではなく、20,000円との差を精算します。反対に使用額が仮払額を超える場合は、不足分が本人の立替かを確認します。仮払と会社カードを併用している出張なら、会社カード分を仮払金の使用額へ混ぜないようにします。
領収書不足と二重申請を承認前に止める
申請を確認するときは、日付、取引先、金額、支払方法、用途を見ます。同じ金額の申請が二つあっても、別々の正しい取引かもしれません。日付と金額だけで削除せず、明細や利用場所などで確認します。
領収書を紛失した場合は、再発行の可否や代替資料を確認し、会社の規程に沿って扱います。資料がないから架空の領収書を作る、説明を省いて別の日へ付け替えるといった対応は行いません。税務上の取扱いが分からない場合は、事実関係を残して税理士等へ確認します。
差戻しでは、「資料不足」だけでなく不足項目を具体的に伝えます。「10月5日の3,300円は会社カードか私用カードか確認してください」と書けば、申請者は修正する箇所を把握できます。再申請時に元申請と別の新規申請を重ねないよう、再提出の方法も決めます。
承認済みと振込済みを分けて記録する
精算の状態は、提出、確認中、差戻し、承認済み、支払予定、支払済みを区別します。少人数で画面の状態を細かく増やせない場合も、承認日と支払日だけは別の項目にしてください。
振込前には、人別の支払対象額を確認します。会社カード分、返金を受ける仮払残額、すでに別日に支払った分が混ざっていないかを照合します。本人への返金口座が変更された場合は、所定の連絡方法で本人確認を行い、単にメールの記載だけで差し替えない運用が役立ちます。
振込予約をしただけで支払済みにせず、銀行側の実行結果を確認します。残高不足や情報不備などで実行されなかった場合は、台帳を支払済みのまま放置しません。支払が完了したら、該当する未精算の記録と対応付け、会計にも同じ状態が反映されているかを確認します。
月末と担当変更時に人別残高を確認する
毎月、人別に「会社から返す立替額」「本人から戻す仮払残額」「資料待ち」を確認します。全社員分の合計だけがゼロでも、人ごとの過不足が相殺されている可能性があるため、人別に見ることが大切です。
退職や担当変更の前は、未提出の領収書、仮払金、会社カードの利用、継続課金を確認します。アカウントを停止した後に本人しか資料を持っていないと、経理担当者が内容を確認できなくなります。必要な記録を保存し、権限の終了手順と精算の完了を合わせます。
ソフトを使う場合も、この区別ができる入力項目と状態管理を確認してください。少人数の経費精算ソフト比較で費用を調べた後に、本記事の仮払・会社カード・本人立替の三例を試すと、自社に合うかを判断しやすくなります。経費の計上とお金を返す処理を分けることが、二重精算を防ぐ出発点です。