初採用後の電子申請を内製するか:e-Govと労務ソフトの担当範囲
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初めて従業員を雇った後の電子申請は、「送信できるソフトがあるか」だけで内製を決めない方がよい仕事です。必要な手続きの判定、書類作成、提出、結果確認の四つを、誰が担うかに分けると判断しやすくなります。
自社で入力し、制度の判断は社会保険労務士に相談する形も選べます。この記事では1〜5人規模の事業者が、e-Govや労務ソフトを使う前に作る担当表を説明します。個々の加入条件や届出期限を一律に決めるものではありません。
制度判断・書類作成・提出を分ける
電子申請は提出経路の一つです。画面に項目があることと、自社がその手続きを行う必要があることは同じではありません。雇用条件、事業所の状況、入社日などをもとに、必要な手続きと期限を確認する工程を最初に置きます。
| 工程 | 自社で用意する情報 | 外部へ確認する内容 |
|---|---|---|
| 必要手続きの判定 | 雇用条件・事業所の状況 | 適用と対象者、期限 |
| 書類作成 | 本人から回収した情報 | 記載内容の疑問点 |
| 提出 | 認証手段・添付資料 | 代理提出の範囲 |
| 提出後の対応 | 到達情報・通知 | 差戻しへの対応方針 |
初採用の資料回収は入社から初回給与までの準備とつなげて整理します。同じ住所や入社日を複数の担当が別々に聞くより、確認済みの情報を決めた保管先から渡す方が食い違いを防げます。
必要な申請を名称ごとに一覧にする
「入社手続き一式」だけでは、ソフトの対応範囲を照合できません。担当者や相談先と確認した申請について、正式名称、提出先、対象者、期限、必要資料を一行ずつ記録します。事業所自体の準備と、従業員ごとの手続きも分けてください。
例えば、架空の会社が一人目を採用する場合でも、事業所の状態によって必要な処理は変わります。本記事の例から申請名を丸ごと採用するのではなく、自社に必要と確認できたものを比較表へ移します。
e-Govでは手続検索と利用準備の案内を利用できます。検索で見つかった手続きの提出先や添付条件を確認し、社内の通称だけで別の手続きを選ばないようにします。e-Gov電子申請
期限は法定の期限と社内の準備期限を分けると管理しやすくなります。書類が不足した場合に確認する余裕を残し、予定表には「送信する日」だけでなく「本人情報をそろえる日」を置きます。
労務ソフトは書類作成と電子申請の対応を確認する
製品に「入退社対応」と書かれていても、情報回収、書類出力、電子申請のどこまで含むかは異なります。必要な申請の正式名称を使って、対象プラン、追加料金、添付可能な形式を確認してください。
freee人事労務も、作成できる書類の一覧と、電子申請できる書類の案内を分けています。書類が印刷できることを、そのままソフト内から提出できることと読み替えないのがポイントです。freeeで作成できる書類・手続き
少人数では、年数回の提出のために毎月の上位料金を払うより、既存ソフトで台帳を管理し、必要時にe-Govを使う方が合う場合もあります。反対に、同じ情報を何度も入力する状況なら一体化の価値が増えます。機能数の多さより、自社の申請表にある行をどこまで処理できるかで比べます。
無料試用で操作する場合、本番に送信せず下書きの範囲で入力項目や出力を確認します。実際の行政申請を操作練習の代わりにしないでください。
認証と代理提出の権限を準備する
e-Govの公式案内では、利用する手続きに応じた電子証明書の要否、アカウント、ブラウザ、アプリケーションの準備が示されています。GビズIDの種類や対象手続きによって電子署名を省略できる場合もあるため、すべて一律とは考えず手続きごとに確認します。e-Govの利用準備
代表者のログイン情報を全員へ配るより、誰が本人として作業し、誰が代理として提出するかを整理します。専門家へ委託する場合は、委任や必要な権限の設定を依頼先と確認してください。認証を共有すれば手続き上の問題も解決する、という扱いにはできません。
一人で管理する事業でも、認証に使うスマホが使えなくなった場合の復旧経路は必要です。提出期限の日に初めて認証を設定するのではなく、準備段階でログインできることを確認し、復旧情報は業務資料とは別に管理します。
送信した後の通知を最後まで追う
電子申請の管理表には、送信日時だけでなく、到達情報、処理状況、補正や差戻し、公文書等の取得を記録します。途中のステータスを社内で「完了」と呼ばないようにし、何を確認したら終了とするかを決めてください。
e-Govの公式操作案内を参照し、申請者情報や連絡先情報を確認して提出します。連絡先が退職者のメールのままでは、通知を見落とす原因になります。e-Govの電子申請操作案内
架空の運用表なら、「作成中→確認待ち→送信済み→追加対応あり→結果取得済み」と分けます。担当者が休んだときに、別の人が同じ申請を重ねて送らないためにも、受付情報と元の資料を一つの案件にまとめます。
差戻しが届いたら、元の提出をどう扱うべきかを確認してから修正します。新規申請を追加すればよいと決め付けず、所管先や専門家へ確認する窓口を持ちます。
件数と確認負担を含めて内製を決める
内製費用には、ソフト料だけでなく、初期準備、制度確認、資料の不足対応、提出後の確認が含まれます。外注費用では、通常の申請と修正、相談、追加の届出がどこまで含まれるかを見積もりでそろえます。
架空例として、年4件の申請に各1時間、初期準備に3時間かかるなら、最初の年の社内作業は7時間です。これは標準的な所要時間ではありません。自社で記録した時間を当てはめるための計算例です。件数が少なくても、急ぎの判断を一人で抱える負担は別に考えます。
初年度は判断と確認を専門家へ依頼し、定型の資料整理を自社で行う方法もあります。給与業務全体との分担は給与計算を内製・外注で選ぶ方法で整理できます。電子申請の契約前に、対象申請と送信後の担当まで説明できる状態を作りましょう。